第5報:全戸アンケートで、皆さまの「騒音感受」の現状が明らかになりました。また、2月度理事会において、今後、皆さまの騒音問題への訴えに、理事会が基本的に「共助」する姿勢を確認いたしました。

最初に、お部屋の中で、周囲(近隣)、あるいは外部からの「騒音を感じていらっしゃいますか」という質問に近隣の住居、あるいは外部から、程度の差こそあれ、現在も35%もの住民の方が騒音を感じていらっしゃいます。

(n = 364)

その騒音について、皆さまの受傷度(傷害度)を、具体的な数値で伺いました。全く気にならなければ「0」、中等度は「5」、これ以上我慢できない最悪の場合は「10」です。ここは、皆さまが受けられている感覚(感じ方、実感)で答えていただきました。結果は、軽症レベルがやや多いものの、レベル0〜10まで、ほぼ均等に分布していました。

(n = 179)

次に、その騒音の原因と考えられるものを伺いました。具体的には、 □生活騒音:声(話し声、歌声、喧嘩声など)、□生活騒音:機械音(テレビ、掃除機、洗濯機、ドア開閉音)、□ペット騒音(犬の鳴き声など)、□子供による騒音(走り回る音、床に飛び降りる音など)、外部からの騒音(□車の音、□風の音、□人の声、□工事の音、□その他)、□原因不明などです。結果は、生活騒音(機械音と声)と外部からの騒音、また、子供による騒音が多く、ペット騒音は9件でした。

この騒音について、発生元と考えられる住民の方と直接話されましたかと聞きました。結果は、「騒音レベルが許容範囲なので話していない」が44%と多いのですが、「許容範囲を超えているが、気まずくなるから話していない」が26%、「発生元と話したが、その後も解決されていない」が10%、さらに、「話したために、お互いの関係が気まずくなった(解決もしていない)」が5%と、騒音問題は「自助」のみで解決が難しいこともあり、「共助」の必要性が感じられました。

(n = 164)

また、今回のサッシ(複層/断熱)更新が終了したお宅には、騒音軽減への効果についてお尋ねしました。アンケートの実施時期は、A棟〜C棟はサッシ交換「完了」でしたが、D棟の半分は、まだ「未完成」の状態でした。騒音の中で、複層型サッシは上下の階で発生する「固体音」に無効ですが、外部からの騒音(車や風の音、工事の音、人声など)の「空気音」には極めて有効 で、それが今回の結果に表れていると思われます。

上記をふまえて、皆様が望まれる「騒音トラブルに対する理事会の姿勢」についてお聞きしました。結果は、基本的に「自助」のみではなく「共助」を期待する回答が多く、2023年2月度理事会でも、今後、皆さまの騒音問題への訴えに、理事会が基本的に「共助」する姿勢を確認いたしました。

騒音問題のまとめ

■まず始めに、コミュニテイ五番街規約(第36条の二)には、五番街の運営を担当する者の運営業務の内容について、以下の様に記載されています。

(3)五番街における美化、風紀、景観形成、秩序安全の維持防犯/防災活動生活ルールの調整に関する業務
(4)共同の利益を維持・増進し、良好な生活環境を保持するための業務
(5)会員および準会員相互の親睦を目的とする業務

上記が五番街の運営業務として定められており、理事会が騒音問題の相談に乗り、係争事例に関しては対応(仲介)することも必要と考えています。また、住民に対しては、同じく五番街規約(別記9)使用細則8において、以下の様に、自ら発する騒音について注意を促しています。

8.他の会員等に迷惑をかけるような騒音を発しないこと。

■現在、日本で住宅地の騒音基準(環境省)は、昼間55デシベル・夜間45デシベルで、これ以上を騒音としますが、騒音の種類(音質)・持続時間・音域・個人の感受性によって、各自の受け取り方はさまざまです。まず、マンションなど建物内の騒音は「空気音」「固体音」があり、今回の「サッシ更新」で外部や隣室からの「空気音」の減少は期待できますが、上下の天井や床からの「固体音」には効果はありません。マンションの床に関連した音にも2種類あり、子供がベッドから飛び降りた時や、重いものを落とした時に起こるような、ドシン、ガタンという鈍くて低い音は「重量床衝撃音」。これはマンションの床のコンクリートの厚さなどによって、伝わる音の大きさが変わります。五番街は築44年のマンションで、床のコンクリートの厚さは15cm前後(最近のマンションでは25cm以上が多い)で、「現在最強の騒音防止の床リフォーム」をしても、天井や床からの騒音は完全には防止できないと云われます。しかし、スリッパで歩き回る音や、スプーンなどの軽いものを落とした時に起こるコツン/カランという軽めの高い音は「軽量床衝撃音」と呼ばれ、この音は椅子の足にフェルトを貼ったり、カーペットを敷いたり、音が出る表面を柔らかくするなど、従来の五番街のリフォーム様式でも音量を軽減できると思われます。

■今回の「騒音問題」に対する皆さまの回答を受けて、五番街理事会はどう考えるのか。

1. まず、現在でも騒音を感じている住民の方が35%(n=364)もおられることは注目すべきです。

2. また、騒音を感じた住民の対応について、「騒音レベルが許容範囲なので話していない」が44%と多いのですが、「許容範囲を超えているが、気まずくなるから話していない」が26%、「発生元と話したが、その後も解決されていない」が10%、さらに、「話したために、お互いの関係が気まずくなった(解決もしていない)」が5%と、悶々とされている方が計41%もおられるのです。騒音問題は「自助」のみで解決が難しい事もあり、「共助」の必要性が感じられます。 

3. 最後に、騒音問題については「あくまで個人対応か、班理事対応までにすべきである」よりも、「解決困難事例は、理事長を含む関連部署が連携したチームで対応してもらいたい」、また、事例によっては「行政への申し入れ」「リフォーム仕様の検討」「外部への相談(民事調停などの活用)」などを希望されています。これらの結果は、今後の理事会運営に役立ててまいります。

■最後に:築44年のサンライト五番街では、通常の経費で可能な最高(最良)のリフォーム仕様をしても、騒音を完全に無くすことはできないという現実があります。全国のマンションの管理でも、騒音問題は、理事会の対応(介入)が必要なこともありますが、近隣の住民との良好な人的関係の構築が解決の基本です。

コメント

  1. 寝不足の主婦 より:

    夜の10過ぎから洗濯機の音が始まり、酷いときは、夜中の1時半まで音と振動がすごいです。
    何とかならないでしょうか。
    気になって眠れません